クラウドファンディングで映画「少女邂逅」を支援した
少女邂逅との邂逅
Twitterでよく少女邂逅の写真が流れてきてて目にはしていた。黒板の前に制服着た女の子が二人。
そういえば、メインスチールの撮影は私なのですが、この文字も書きました。【邂逅】の意味は思いがけなく出逢うこと。偶然の巡り合い。 pic.twitter.com/dqcbFaOJnv
— 枝優花 (@edmm32) 2017年5月7日
ちょっと狙いすぎな雰囲気だと思いつつ、あんま気にしてなかった。
そして最近このツイート見た。
これが噂のリリイシュシュごっこです、
音楽聴いただけで頭の中にリリイシュシュの色んな場面が繰り広げられてこの顔になりました
監督、撮ってくれてありがとです! pic.twitter.com/PjIKtWC2Wf— 保紫萌香(ほしもえか) (@moehamegenai) 2017年5月24日
リリィシュシュ!
リリィシュシュはストーリーが残酷すぎて一度見たきりだけど、映像の感じがすごい好き。岩井俊二監督と篠田昇さんの組み合わせで生まれたあの映像美。最高だよね。(一番好きなのは花とアリスだけど。)
このツイート見てからというもの、すごく気になり始めた。調べたらこれは「近々映画やりまーす」っていう宣伝ではなく、クラウドファンディングで資金調達してまーすってことだった。
ストーリー
少女邂逅の予告はこんな感じ。
パンツ交換にはドン引きしたけど全体の雰囲気はいい感じ。主演の女の子2人、雰囲気があっていい。1人はミスiD2016グランプリの保紫萌香。ミスiDって雰囲気ある子がどんどん出てくるよね。maison book girlの矢川葵にLADY BABYの二人とか。大森靖子が関わってるのもいい。
ストーリーはこんな感じ。
自己主張もできず、リストカットをする勇気もない。そんなミユリの唯一の友達は、山の中で拾った蚕(かいこ)。ミユリは蚕に「紬(ツ ムギ)」と名付け、こっそり大切に飼っていた。
ー「君は、私が困っていたら助けてくれるよね、ツムギ」
いつだって願っていた。いつか誰かがやってきて、この窮屈で息が詰まるような現実から救い出してくれる、と。しかしある日、いじめっ子の清水に蚕の存在がバレ、捨てられてしまう。ミユリは生きる希望を失ってしまう。
そんなときに少女が転校してくる。彼女の名前は「富田紬(とみたつむぎ)」 ひょっとしたら彼女は…ミユリは淡い期待を抱くのだったが…。
脚本は監督の実体験をもとに作ったそう。気になったのは、声が出なくなったのは場面緘黙症だということ。
場面緘黙症の話
場面緘黙症、あるいは選択制緘黙症とも言うけど、この症状はあまり一般には知られていない。
自分がこれを知ったのは大学の授業で障害を扱った教育学系の講義だった。そして中学のクラスメイトでまさに場面緘黙の子がいたことを思い出した。というかあの子のあの感じには場面緘黙という名前がついてたのかとハッとした。
当時その子は言葉を発さなくてもクラスに馴染んでいた。別に違和感もなく、みんなそういう子なんだと思ってた。でも先生的には大問題だったらしく、ある日の授業中にどうにも発言できないその子を叱責したことがあった。
「恥ずかしい気持ちも分かるけど、人前で話せないと社会に出られないよ!」と泣きそうな顔で叫ぶ女の先生。声を出さずボロボロ涙を落とすその子。
居心地の悪い教室の雰囲気と、先生のその対応には何の効果もなさそうだと感じたことはよく覚えてる。
その日の部活で、その子と同じ小学校出身の子が言ってた。その子は家では普通に喋ってるらしいこと。いじめっ子に無理矢理うんこを食べさせられそうになって以来、声を出せなくなったらしいこと。後者の話はちょー嘘くせーと思ったけどどうなんだろう。
中学を卒業してからその子がどうなったかは知らない。頭も良かったし運動もできたから、今でもそれなりにやってるだろう。
声に関する症状だと吃音症とかがあるけど、そっちは一般にもそれなりに知られてる。吃音を題材にした映画、漫画もそれなりにある。(押見修造の「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」は結構好きだ。)
特に教育に携わる人なら吃音症は知ってるハズ。でも場面緘黙症を知らない教師はかなり多いと思う。当時の中学の先生もきっと場面緘黙を知らなかったんだろう。だからその子にかけるべき言葉も、かけるべきでない言葉も先生は知らなかった。
そんなことがあったから、少なくとも自分は場面緘黙の子には優しくしてあげようと思っている。そして場面緘黙の認知度も上がればいいなと思っている。少女邂逅を支援する理由が一つできた。
映画の写真集
少女邂逅に資金提供したら何がもらえるのか。金額にもよるけど、お礼メール、Tシャツ、サントラ、写真集とかがもらえる。
この写真集が気になる。なんとフィルムで撮ってる写真もたくさんあるそう。いいよねー、フィルム。自分もたまにフィルムで撮るし、時代が進んでもデジタルでは代替できないだろう。
この時代にフィルム。応援したくなるじゃん。
それにこういう写真集って映画本編以上にいいものになることがあるから侮れない。
自分的ベスト写真集は川内倫子が撮った映画「blue」の写真集。映画本編以上に写真集が好き。川内倫子の写真はやっぱり凄い。あれを超える一冊ができますよーに。
3万円コースで支援
岩井俊二にミスiDに場面緘黙にフィルムに写真集。これだけのキーワードが一致したら支援せずにはいられない。
ということで写真集がもらえる3万円コースで支援した。自分は86人目の支援者となった。そうしてぶっこんだ3万円によって、少女邂逅に集まった金額が900,025円から930,025円に増えた。いえい。
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